FXテクニカル分析｜有効なローソク足のパターン

ローソク足の形を見るだけで、これから相場が動く方向を、ある程度、予想することもできます。特に、ローソク足の「ヒゲ」は、参考になるので、チェックしてみてください。

■「有効なローソク足のパターン」のポイント

・ローソク足の形を見るだけで、相場の方向性を予想できる。
・ローソク足のヒゲで、買い勢力が強いのか、売り勢力が強いのか分かる。
・「かぶせ線」と「切り込み線」も参考になる。
・「包み線」と「はらみ線」も参考になる。
・「同時線」は、相場参加者が迷っているときに出る。
・「バケ線」が出る前の位置くらいまで、相場が戻ってくることは多い。

■「有効なローソク足のパターン」の内容

ここでは、「有効なローソク足のパターン」をご説明します。

まず、ローソク足は、始値・終値・安値・高値の４つの値段を同時に確認することができる、とても便利なものです。そして、ローソク足の形を見るだけで、相場の方向性が分かることもあります。

相場で、まず重要視していただきたいのは、 ローソク足の「ヒゲ」 です。チャートを見ると、長い上ヒゲが出たら、相場が下降していることが多いですし、逆に、長い下ヒゲが出たら、相場が上昇していることが多いですよね。

ローソク足のヒゲを見ることで、現在、 買い勢力が強いのか、売り勢力が強いのか が分かります。

たとえば、上ヒゲは高値を更新しても、その後の売り圧力が多いために値が下がっていることを表していますし、下ヒゲは安値を更新して、その後の買い圧力が多いために、値が上がっていることを表しているためです。このローソク足のヒゲは、とても参考になりますので、必ずチェックするようにしましょう。

あと、参考になるローソク足のパターンは、 「かぶせ線」 と 「切り込み線」 です。

「かぶせ線」とは、相場が上昇しているときに高値を更新して、その後に反落し、前日の陽線に食い込んだ形のことで、売りサインとなります。

また、「切り込み線」は、かぶせ線とは逆で、相場が下落しているときに安値を更新して、その後に反騰し、前日の陰線に食い込んだ形のことで、買いサインとなります。

この「かぶせ線」と「切り込み線」が参考になる理由は、２本のローソク足を１本にして考えると、「かぶせ線」は上ヒゲが長い形になりますし、「切り込み線」は下ヒゲが長い形になりますよね？そのため、現在の相場が、 売り圧力が強いのか、買い圧力が強いのかが分かる というわけです。

また同じように、 「包み線」 と 「はらみ線」 というローソク足の形もあります。「包み線」は、前日のローソク足を、当日のローソク足が完全に包んだ形のことを言います。

そして、「はらみ線」は、「包み線」とは逆で、前日のローソク足の幅よりも、当日のローソク足の幅が狭くなっている形のことを言います。

この「包み線」と「はらみ線」も、２本のローソク足を１本のローソク足で考えると、ヒゲが長い形になりますよね。つまり、現在、買い勢力が強いのか、売り勢力が強いのかが分かるというわけです。

あとは、買い圧力と売り圧力がほぼ均等になっている、 「同時線」 も私は見ます。「同時線」が出たときは、 相場参加者が買ったらよいのか、売ったらよいのかを迷っている ということであり、力が溜まって、その後に相場が大きく変化する可能性があるためです。

あと、 「バケ線」 もチェックするようにしましょう。「バケ線」とは、大した材料もないときに、大幅に相場が上がってできるローソク足のことを言います。

米雇用統計のときに多く出る線ですが、経済指標の結果が大して良くないときに、一時的に相場が変化したとしても、「バケ線」が出る前の位置くらいまで、相場が戻ってくることは多いです。

このように、ローソク足の形やパターンから、現在、売り圧力が強いのか、買い圧力が強いのかが分かり、 その後の相場の方向性を予想すること ができるようになります。

もちろん、ローソク足の形とパターンだけでなく、いろいろな材料と総合的に判断していかなければなりませんが、ここでお伝えしたローソク足の形とパターンは、参考になることが多いので、常にチェックしていくようにしましょう。