確かに、「持っていないものを売る」というのは、違和感がありますよね。
たとえば、私たちは日本円を持っていて、日本円をFXの取引口座に入金したにもかかわらず、「米ドルを売って、円を買う」ということができるのは、ちょっとイメージしづらいと思います。
これを理解するためには、まず、「FXの仕組み」を理解する必要があります。
具体的には、FXというのは、入金したお金を実際の取引に使うわけではなく、「担保として使っている」ということです。
たとえば、外貨取引の場合は、100万円の運用資産があったとしたら、その100万円で、そのまま米ドルなどの外貨を購入しますよね?
しかし、FXの場合は、運用資産で取引するわけではなく、運用資産の一部(たとえば5万円など)を担保にして、外貨を取引しています。
これが、FXの大きな特徴です。
そして、FXは、預けた運用資産で取引をしているわけではなく、預けた運用資産は「担保」として使うため、実際には持っていない米ドルを売ることもできる、ということです。
また、運用資産を担保として使うので、レバレッジをかけて取引することもできますし、日本円以外の通貨ペア(たとえばユーロ/ドルなど)も、取引することができるということですね。
少しイメージしづらいかもしれませんが、、、実際の取引では、このようなことを気にする場面はないので、「FXは、通貨を売ることもできるし、自分の資金以上のお金を取引することもできる!」と言うことを知っておくだけで、良いと思いますよ。
なお、詳しくは、「FXの大きな特徴その1 ~ 保証金について ~」 でもお伝えしていますので、確認してみてくださいね。
ただ、実際にFXを取引しているときは、取引画面上の数字が変わっているだけなので、「多くのお金を取引している」という感覚は、ないと思います。
実際に、100万円を入金して、レバレッジ10倍で取引したとしても、「1,000万円分のお金を取引している」という感覚は、あまり持てないのですよね。
しかし、実際には、預けたお金を担保にして使って、FX業者からお金を借りて、そのお金で取引しているということです。
もし、銀行から1,000万円を借りて、その1,000万円で投資をするとしたら、とても怖いことだと思いませんか?
あまり感覚は持てないのですが、FXでは、こういうことを実際に行っている、ということですよ。
だから、レバレッジを高くして、取引することはおすすめしたくないのです。
FXの取引画面上では、あまり意識はしないのですが、レバレッジを高くして取引することは、本当に危険ということを、ぜひ知っておいてください。
FXは、自由度が高く、私たち投資家にとって、メリットがたくさんあります。
少額から行うこともできますし、売りから入ることもできますし、日本円以外の通貨も取引できます。
また、取引手数料もとても安く、24時間いつでも取引することができるのです。
しかし、「自由度が高い」ということは、逆に言えば、自分の判断で、無謀な取引をすることもできてしまうということです。
「短期間で大きなお金を儲けたい!」と思えば、簡単に多くのポジションを持つこともできる、ということですね。
FXは、「儲けたい!」という自分の欲との戦いでもあるのですが、FXの仕組みである、「運用資産を担保として使用して、FX業者からお金を借りて取引している」ということを知れば、あまり無謀な取引はしないはずです。
本当に、レバレッジは危険なものということを、ぜひ認識していただきたいですし、「儲けたい」という気持ちは分かりますけど、利益を得ることよりも、損をしないように、安全に取引していくようにしましょうね。
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